Cross Talk クロストーク
産地と食卓をつなぐ、
東京シティ青果の仕事の流儀
輸入果物・国産野菜・量販店営業と、役割の異なる3名が集結し、日々の連携や市場ならではの仕事の面白さ、日本の「食」を支える誇りについて語り合いました。
トークメンバー
Y.K.
果実1部
2024年新卒入社
児童スポーツ教育学部出身。輸入パイナップルなどを担当し、輸入商社との交渉や港からの配送手配などを行う。海外産地の収穫量と連動する相場を見極めながら日々の取引に奔走している。
K.S.
商事部
2015年中途入社
生物資源科学部出身。量販店への提案や加工企画を担当。果実部・野菜部と連携して市場の情報をスピーディに吸い上げ、量販店バイヤーと共に理想の売場を創り出している。
J.S.
野菜3部
2021年新卒入社
生命環境学部出身。大玉トマトを担当し、産地への出荷交渉や量販店バイヤーへの相対販売を担う。需要と供給のバランスを見据えて緻密な値付けを行い、最適な販売戦略を追求している。
※所属・業務内容などの掲載情報は取材当時のものです。(2025年12月取材)
Theme 01
プロが集い、商品を動かす。3人が担うそれぞれのミッションとは?
K.S.
今日は部署も役割も違う3人が集まりましたね。まずは、それぞれが現場でどのような役割を担っているか紹介しましょう。
Y.K.
私は輸入果実を扱い、現在は主にパイナップルを担当しています。海外の産地から船に積み込まれ、浜(港のコンテナターミナル)に届いた商品を豊洲に持ってくる手配から始まるところが特徴的でしょうか。輸入商社に「来週はどのくらいの量が日本に入るのか」などを確認し、それを踏まえた値付けをして、仲卸業者や量販店に販売しています。
J.S.
私は国産の大玉トマト担当です。北海道から沖縄まで、各地の産地から仕入れています。トマトの収穫量は天候に左右されやすいため、産地の方々とこまめにやり取りして出荷動向などの情報をいち早くキャッチするのが大切。得た情報は顧客である仲卸業者や量販店にも共有し、1週間のスパンで注文を受けています。
K.S.
お二人が産地の動向にアンテナを張り続けているのに対し、私は量販店営業として、担当するスーパーのバイヤーさんひとり一人と向き合い続けています。「フェアに向けて春の食材を売場に並べたい」といった要望に対応したり、こちらから「この産地のトマトは品質が高いので新たな定番商品にしませんか?」と提案したり。カットフルーツの加工手配や、1パックに何個入れて売るかといった商品規格の提案も行っています。
Theme 02
相場を読み、商機を掴む。商材によって異なる戦略と共通するやりがい
K.S.
Y.K.さんは「輸入果物」、J.S.さんは「国産野菜」。同じ営業でも、商材が違えばアプローチもかなり変わりそうですね。
J.S.
そうですね。私がやり取りしているのは各農協であり、市場と農協は切っても切れない関係であるからこそ、「困っている時はお互い様」といった「人情」のようなものが介在します。自ら産地に足を運ぶことで信頼を得て、その結果、不作の時でも他の市場より有利な条件で仕入れができるのは、国産というフィールドならではかもしれません。
Y.K.
私の場合は、フィリピンや台湾、ハワイ、ケニアといった産地と直接やり取りはせず、交渉の相手は輸入商社です。例えば、フィリピンで長雨が続いて収穫量に影響があったとして、その時期に収穫されたパイナップルが日本に届くのは1ヶ月後。このタイムラグを踏まえて、いかに先回りして商品を確保するかが難しいんです。できるだけ価格が下がるタイミングで多めに仕入れたいので、先々の相場を読む力がいつも試されています。
J.S.
産地の天候から収穫量の変動を予測し、相場を読んで自分の裁量で値付けができるところは同じですね。もちろん読みが外れてしまうこともありますが、バッチリ的中して納得のいく価格で販売できたときのやりがいは大きいです。
Y.K.
同感です!
Theme 03
部署は違っても私たちはチーム。日々の連携で商売を成功へと導く
K.S.
ちょうどこの間、J.S.さんと一緒にトマトの特売を成功させました。現場の情報が、実際にスーパーの売場をどう変えるのか。それが伝わる良い事例ではないでしょうか。
J.S.
つい最近の出来事ですね。11月まではトマトが不作で高値が続いていましたが、12月からは出荷量が増加傾向になると産地から情報が入りました。高値の影響でK.S.さんが担当するスーパーのトマト売場は縮小されてしまっていたので、「来週からトマトが安くなるので売場を広げてほしい」と相談したんです。
K.S.
それを受けて、すぐバイヤーさんとの価格交渉に入りました。J.S.さんからは「1箱3000円で売りたい」と聞いており、対してお客様は「1玉198円の値を付けて特売にしたい」と。配送費も含めて計算し、お互いにとってWin-Winになる着地点を見つけるのが私の仕事です。J.S.さんにも相談して少し譲歩してもらい、無事に大量の注文をいただけました。
Y.K.
私も先日「パイナップルの動きが鈍いんです」とK.S.さんに相談しました。今はみかんや柿といった国産果物が豊富なシーズンで、そうなると輸入果物の需要ががくんと落ち込んでしまいます。
K.S.
輸入果物は特に難しいんですよね。輸入商社から直接仕入れている量販店も多いので、そこに入り込むのはなかなか至難の業です。
Y.K.
それでもK.S.さんは、様々な提案で根気強くアプローチしてくれるのでとても心強いです。
K.S.
部署は違っても私たちはチーム。協力し合って目標を達成していきたいですね。
Theme 04
物流は24時間365日止まらない。責任を持って「食」というインフラを支える
K.S.
入社前は、市場の仕事は朝が早い分終わるのも早いんじゃないかと思っていました。
J.S.
実際には夕方まで価格交渉などをしていて、物流も24時間365日止まらないので、常に稼働し続けている感覚がありますよね。何かトラブルが起きればすぐに動く必要がありますし……。
Y.K.
どうしてもトラブルは起きますよね。つい先日、豊洲に届けるはずだった荷物を誤って他の市場に下ろしてしまったという連絡を受けました。各所に連絡を取って欠品は回避しましたが、決して止めてはならない「食」というインフラを支える緊張感は常にあります。
J.S.
トラブルがなかったとしても、青果物は工業製品ではないので、天候次第で急に入荷量が前日の半分になることもあります。それでも、お客様の売場を空にするわけにはいかないんです。覚悟と責任を持って、「完納が当たり前」を貫き続けています。
K.S.
大変なぶん、携わった商品が無事に消費者のもとに届いているのを見ると、苦労が報われた気持ちになりますよね。個人的な思い出としては、コンビニで売られているフルーツサンドを食べた友人から、「キミの会社が企画したフルーツサンド、フルーツが新鮮で美味しかったよ」と連絡が来た時は本当にうれしかったです!
Theme 05
就活中の学生へのメッセージ
K.S.
青果物に深く関わる仕事なので「農学部で専門的に学んでいないとダメなのでは」と思ってしまうかもしれませんが、専門知識ゼロでもまったく問題ありません。青果物のことも商売のイロハも、現場のベテランたちが優しく教えてくれるので安心してください。元気さえあれば、必ず活躍できる職場です!
J.S.
K.S.さんが言うように、資格も知識もいりません。社内の先輩はもちろん、市場内の仲卸業者さんとも距離が近く、皆さん快く若手の面倒を見てくれます。「人間的に成長してほしい」という期待に応えたくて、ここまで頑張ってきました。多くの人とのコミュニケーションを通じて、人間として成長したい人にぴったりの環境だと思います。
Y.K.
私は体育大出身で、専門知識ゼロで入社しました。農学部出身の同期も多くて不安でしたが、いざ現場に入ってみると、「実際にやってみて覚える」業務がほとんどでした。産地研修など学びの機会も豊富にありますし、スタート時点では、知識よりも元気さ・明るさの方が大事です。「食べることが好き」な仲間に出会えるのを楽しみにしています!